Møde通信Vol.1: デンマーク国立博物館 企画展Pigen med Parasollen
はじめまして。北欧研究所パートナーのAYAKAです。
デンマーク人の旦那とデンマーク暮らし。「全く知らない国で暮らしたい。」そんな思いで日本を飛び出しデンマークの高校に留学してから早10年。腐れ縁、いや、”縁あって” 再びデンマークで生活しています。ダンスとラテンアメリカ(なぜ、そんな人がデンマークに!?)を愛する大阪人。 他では聞けないデンマーク在住ならではのお話をここでしていけたらな。と思っています。どうぞお付き合い下さいませ。
さて、自己紹介が長くなりましたが、本題。2014年4月末までデンマーク国立博物館にて日本の写真彩色コレクションの企画展示 Girl with Parasol / Pigen med Parasollen が開催されています。そのオープニングセレモニーにて通訳、アテンド業務をさせて頂きました(詳しくはこちら「博物館展示支援」「博物館展示オープニング支援」)。
この展示は1870〜1900 年代の白黒写真に手描きペイントした日本写真の展示。また現代の写真文化、芸術としてプリントシール(一般にプリクラと呼ばれる)にまつわる展示。そして北欧初となるプリントシール撮影機の設置もある。20世紀初頭の写真撮影、印刷(彩色)技術〜現代の写真撮影、印刷技術の移り変わりも見れるというもの。
この展示にすっかり虜にされてしまった。
まずは、白黒写真に手描きで彩色した写真の数々。この色使いに引き込まれます。鶏卵紙と呼ばれるセピア色の紙に印刷されている白黒写真に職人が彩色。紙のセピア色と合間って、絶妙な色合い。また髪の毛1本までも色付している職人技は圧巻。 このコレクションの持ち主はスイス、Luegoにある Museo delle cultureとだけあって写真のチョイスが”外人目線”でまた面白い。外で風呂に入る日本人女性達、身嗜みを整える女性。100年以上前の日本が、職人技の光るフルカラーによって蘇り、私は写真を見ながら当時に生きて見たかった、、と自分の妄想の世界に入り込んでしまいそうに。
次にプリントシールを自分達で実際に体験できるので久しぶりに撮ってみた。いざプリントシール機の中に入ってポーズを決めるとテンションが上がった。在デンマークスイス大使も楽しそうに撮って、落書きも楽しんでいた。他の人も、楽しそうな声が機械越しに聞こえてくる。プリントシールのエンターテイメント性は世界共通。これを生み出した同じ日本人として、嬉しくなった。
日本人以外の人がプリントシールを撮っていて気が付いた。プリクラ世代の日本人は、自分を可愛く、綺麗に見せる撮り方が上手い。英オックスフォード辞典発表、2013年を代表する言葉「オックスフォード・ワード・オブ・ザ・イヤー」は“自分撮り”した写真を示す「selfie」(セルフィー)。そんな「Selfie」の日本人の上手さにプリクラの影響が少なからずあるのではないだろうか。
今回の業務はいつも以上に気づかされることの多い業務で、忘れられない業務の一つになりそうです。
皆様、機会があればこの企画展、是非足を運んでみてください。
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