インターンを振り返って/宮崎愛子
2015年11月と12月の2か月間のインターンシップが終わりました。インターン生として、2015年12月3日に行われたデンマークのEU国民投票についてのインタビュー調査に取り組ませていただきました。私にとってここでの活動は、学部卒業論文の執筆だけでなく、留学自体の目的達成にも重要な意味を持ちました。
私は2015年の8月から半年間コペンハーゲン大学の政治学科に留学をしにデンマークへ来ました。留学の目的は大きく分けて二つあり、一つはEU政治をEU域内の視点から学ぶこと、もう一つは自分の意見を持てるようになることでした。日本においてもEUについて学びながら、実際にEU市民がEUを、世界をどう見ているのかを学びたいと思っていました。また、政治を学ぶとき、就職活動をするとき、自分の意見を持つこと難しさに悩み、様々な本を読むたびにその本に納得しそのまま自分の意見としてしまうことや、就職活動をしていても漠然と何をしたいかどの分野に関わりたいかはあってもそこで何を実現したいか明確な主張がないことが、自分に足りない部分であると感じていました。これらをインターンの活動の中で身につけることを期待して参加を希望しました。
北欧研究所の活動で私が得たものはたくさんありますが、中でも発信の場、出会いを与えてくれたこと、背中を押してくれたことにとても感謝しています。一つ目の発信の場を与えて頂いたことにより自分の意見を形にする機会を得ました。インタビューのエッセイを書くと研究所のホームページに乗せてもらい、話を聞くだけでなくそれを読む人を意識し自分の考えを書くことができました。またインタビューにとどまらず、Japan in Depthに紹介していただき日本とデンマークの民主主義の共通点を書かせていただけたことも貴重な経験でした。
二つ目に、インタビュー対象の方だけでなく、北欧研究所内の学生、職員の方々との出会いに多くの刺激をもらいました。大学で学んでいるだけでは出会えない、デンマークで暮らし働く日本人の方と知り合うことができました。日本とデンマーク、両方の物の見方を持っていて、その方々の考え方や生き方をインターンの合間や食事の時に聞くことで、新しい学びや自分の人生を改めて考えるきっかけにもなりました。
三つ目は、インターン生として活動したことが自分のペースメーカーとなりました。漠然と国民投票について調べたいとは考えていましたがどのようにすすめるかは考えられていませんでした。また、デンマーク人の生の声を聞いてみたかったもののなんとなく勇気を出なかったりタイミングがなかったりしました。週1度集まりミーティングで進捗状況を報告し、またこれをやりたいと言うと「面白いと思う」と背中を押してくれたり、実現のための提案や人の紹介をしてくれたりと背中を押され積極的に取り組むことができました。
短い間ではありましたが、活動を通して自分に足りない部分は少し補われ成長できたように思います。なにより大学との学びと異なる、「日本人として」という視点により強く立ち、デンマークで起きている政治や状況を考えられたことも大きな収穫でした。日本に帰国した後も、大好きな国デンマークと日本との関係をより深めることに貢献していきたいです。
2か月間、ありがとうございました。