新年のご挨拶
新年あけましておめでとうございます。
皆様、良い新年を迎えられたでしょうか。
2017年は、世界のいく先がより不透明に感じられる種々の出来事が相次いで起こり、北欧の小国も世界的な流れに翻弄されているように思われることが多々ありました。移民や難民の問題も解決の糸口が出ているとは言いがたく、民族間の対立もより深まってしまっているような印象も受けます。一方で、日本とデンマーク間を見ておりますと、また違った国際的な動きが見られたと言えます。2017年は、デンマークと日本の国交樹立150周年として、日本とデンマークを舞台に、外交・産業・芸術・学術のあらゆる分野で約70もの交流やイベントが実施され、デンマークにおける日本への関心もより高くなっているように感じられました。金唐革紙のワークショップや日本酒の紹介イベントを始め、いくつかのイベントには北欧研究所も関わり、微小ながら両国のより良い関係の構築に貢献することができたのではないかと感じています。
北欧研究所は、引き続きデンマークの文化政策、ビジネスとアートの融合、フィンテックなど、興味深いイノベーションのタネに注目し、今まで以上に多種多様な点から北欧情報を調査分析し、日本と北欧のよりよい関係性に貢献していきたいと思っています。さらに、日本と欧州のEPAの締結が見込まれ日本への関心が高まっている現在、北欧の人達の日本への興味の種が育って行くように、文化・経済・政治の分野からサポートをしていく所存です。
日本からは、北欧は幸せな社会という評価を得ています。2017年には、デンマークでよく使われる「ヒュッゲ」が世界的な注目を浴びました。私は、13年の北欧生活を経て、現在、本当に幸せに満ち溢れた社会というのは、コミュニティの住人が模索し努力を重ねた結果、初めて勝ち取れるのものであり、継続して努力し続けることで維持できるものだと考えるようになりました。私たち北欧研究所は、そんな北欧の試行錯誤から学べることを伝達すること、そして、日本がよりよい幸せな国となるように、日本流の「幸せのかたち」を模索できるような幸せへのヒントを提供していきたいと思っています。2018年が、多くの人が、幸せの形をそれぞれの社会がそれぞれなりに模索し始めた年と、のちの社会的で言われるようなそんな新たなきっかけになってほしいと切に願っています。
2018年も、北欧研究所(japanprdic)に変わらぬご理解とご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
北欧研究所代表 安岡美佳(やすおか みか)